SテO PAULO SHIMBUN
   

漫画家グラウコさん殺害 顔見知り麻薬中毒者の犯行 25歳の息子も自宅で犠牲に
 12日午前0時半ごろ、フォーリャ紙の挿絵を担当する漫画家のグラウコ・ボアスさん(53)と息子のラオニさん(25)が、聖州オザスコ市の自宅において拳銃で殺害される事件が起きた。同氏が創設した宗教カルト教団の顔見知りによる犯行で、15日未明に逮捕されたカルロス・ヌネス容疑者(24)は、「自分が撃った」と認めているという。



 発表によると、ヌネス容疑者は12日午前0時前、グラウコさんの自宅兼カルト教団「マリアの空」の教会施設に自分の車で到着。その場にいたグラウコさんの義理の娘を拳銃で脅し、グラウコさんを表に呼び出した。

 容疑者は、「自分がキリストの再来だということを母親に理解させるため、グラウコさんの助けが必要だ」と話し、錯乱状態だったという。以前、教会の儀式に何度も参加しており、グラウコさんとは面識があった。

 麻薬中毒者のような言動を取り、手にしていた拳銃で自殺するそぶりも見せた容疑者に対し、グラウコさんとその場に帰宅したラオニさんが落ち着くよう諭そうとしたところ、2人に向けて発砲。10発中4発ずつ被弾した2人は、病院に搬送されたが既に死亡していた。

 ヌネス容疑者は発砲直後、乗ってきた車で逃走。行方不明となっていたが14日未明、フォス・ド・イグアスー市から盗難車でパラグアイに出国しようとしたところを国境警備の警察官が職務質問。その際いきなり発砲したため銃撃戦となった末、逮捕された。

 事情聴取では、グラウコさんらの殺害に関して「自分が撃った」と供述、殺害には逮捕時に所持していた拳銃を使ったと認めた。逃走後、13日は聖市に潜伏して車を強奪。国外逃亡を図るため、パラグアイとの国境を目指したという。

 中流家庭出身の容疑者は、両親の離婚後、父系祖父母に引き取られ育てられたという。最近は仕事も勉強もしておらず、2年前にマリファナ所持で拘留されたこともある。グラウコさんの「マリアの空」には、麻薬中毒からの救いを求めて入団。1月25日には、完治を祝うパーティーをしてもらったところだった。



2010年3月16日付
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