リオ・デ・ジャネイロ州ブラジル日本移民百周年祭実行委員会(鹿田明義委員長)発行による『リオデジャネイロ州日本移民一〇〇年史』の発刊式が十七日午後零時半から、在リオ総領事館広報文化センター(石井清史所長)で開かれた。式には鹿田委員長、福川正浩在リオ総領事(リオ百周年委員会名誉副総裁)、高橋英裕リオデジャネイロ日本商工会議所会頭、シセロ・サンドロニ・ブラジル文学アカデミー総裁、松浦実リオ日系協会会長、高尾勇日伯文化協会第一副会長らをはじめ、同史編纂に携わった関係者やリオ在住移住者など約五十人が出席、紆余曲折を経てようやく実現したリオ州における初の日本移民史発刊を祝った。
日・ポ両語版を完成
間部学氏が描いたリオの風景画(無題)を表紙に使用した同書は、笠戸丸以前史編、戦前リオ移民史編、戦中史編、戦後史編、リオ日系人美術史編、資料・年表編の全六編、二百九十五頁(ポ語版は三百九十六頁)で構成されており、リオでの移民の生活や日本人組織、日本語教育、移住地の紹介などが様々なエピソードを交えながらまとめられている。
式であいさつに立った鹿田委員長が「今までも移民史は多数作られているがリオについて書かれているものが非常に少ない」と、本書編纂に至った経緯を説明。「面白く読んでもらえるものをと考えて作ったが、本当に楽しく読めるものができた」と話すように、リオの特徴が表れた読みやすい一冊に仕上がっている。
今回は日本語版が五百部、ポルトガル語版が千五百部、合計二千部が発行された。鹿田委員長によると、計画当初は日・ポ版各一千部ずつの発行を予定していたが、日本語を読める人が多くないという日系コロニアの現状を踏まえ、今回の部数に変更したという。
発刊時期については、今年六月の百周年記念式典に合わせて日・ポ両版同時発刊を目指していたが、日語版完成後に作業に取り掛かったポ語版制作に時間を要したため発刊を延期。皇太子殿下のリオご訪問時には日語版のみを献上した。
発刊式後、高橋商議所会頭は本紙の取材に対し「日系四団体(日伯文化体育連盟、日系協会、文化協会、商議所)に加えて総領事館の協力を得て委員会を組織し、みんなが一体となってまとめた一冊」と、決して多くはないリオの日系人および日本人が団結し、努力した賜物であると話した。
また「協力できて良かった」と喜ぶ深井陽一さん(一世)は、一九七三年から三十五年間リオに在住し今年、聖州モジ・ダス・クルーゼス市に転居。四年ほど前から個人的に移民史をまとめ始め、今回の移民史編纂にあたって情報提供などの協力をしたという。
石井広報文化センター所長によると、同委員会は今後、州や市政府、図書館、日本の外務省や国会図書館、JICA、国際交流基金などの公的団体に配布するほか、サンパウロの日系団体等にも寄贈する予定。
なお、一般へは日・ポ各版とも一冊三十レアルで販売。購入希望者はリオ百周年委員会へ電話(21・2240・4440)またはEメール(secr100an os@japao-rio.org.br)で申し込みを。
写真:日本語版(左)とポルトガル語版。表紙には間部学氏の作品が配されている。
写真:『リオデジャネイロ州日本移民100年史』を福川総領事へ贈呈する鹿田委員長(右)
2008年11月22日付
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