(財)日本武道館(本部・東京)は、ブラジル日本移民百周年事業、日伯交流年事業として十一月六日から同十日まで日本武道代表団(団長・松永光日本武道館会長)一行七十三人をブラジルに派遣、サンパウロで十二種目の武道演武会と武道セミナー・武道演武の集いを開催する。武道の国際化が進み、その中でも武道が国民の間に浸透しているブラジルでも十二種目の武道が一堂に会して紹介されるのは初めてのこと。しかも、派遣される団員はいずれも武道界を代表する一流の指導者や選手で見ごたえがある。日本の伝統文化である武道の普及振興を目指す日本武道館の催しにブラジルの各武道団体も協力し、準備が進められている。
《11月7〜9日講演、交流稽古、演武、ワークショップ》
来伯する武道代表団は、柔道、剣道、弓道、相撲、空手道、合気道、少林寺拳法、なぎなた、銃剣道の七種目に加え、琉球王家秘伝本部御殿手(もとぶうどぅんてぃ)、荒木流拳法、初實剣理方一流甲冑抜刀術(しょじつけん りかたいちりゅう かっちゅうばっとうじゅつ)の三種目の古武道の計十二種目。
ブラジルでは馴染みのない銃剣道は、日本古来の槍術(そうじゅつ)を源流とし、剣道の理合などをあわせて研究を重ね、日本人の体格や性格に適合した武道として体系化された武道だ。
古武道は、必殺の武術として脈々と受け継がれてたもので日本各地に現存しており、今回はその中から三流派が来伯する。
琉球王家秘伝本部御殿手は、琉球王国王族である本部家に受け継がれてきた武術。特徴は、相手をいたずらに傷つけることなく取り押さえる「取手」という技が伝えられている。
また、荒木流拳法は、群馬県に伝わる武術で約四百年の歴史を有する。攻撃が主体ではなく、防御を基本とし、各技も荒々しく実践的であり、技の最後は必ず相手にとどめを刺すことが特徴だという。
さらに、初實剣理方一流甲冑抜刀術は、岡山県津山藩に伝えられる剣術の流儀で、約四百五十年前に創始された。実践を想定した武士の厳しい武術で、演武は甲冑を装着して行う。
武道代表団は十一月六日にサンパウロ入りし、翌七日午後七時から午後九時三十分までブラジル日本文化福祉協会で日本武道のわざと心を紹介する「武道セミナーと武道演武の集い」を開く。
日本武道学会の百鬼史訓会長の挨拶に続き、国際武道大学の柏崎克彦教授による「武道の歴史とその精神」の講演が行われる。引き続き、「技に秘められている武道の心を探る」と題し、十二種目の武道の実技紹介と解説が行われる。日本語、ポルトガル語の二か国を使用。
九日は、サンパウロ市イビラプエラ公園内にあるマウロ・ピニェイロ体育館を会場に朝から交流稽古会、演武会、ワークショップが開かれる。
午前十時三十分から午後一時まで行われる交流稽古会は、武道愛好者や一般の人たちを対象にしたもので各武道の時間割は次の通り。
午前十時三十分〜午前十一時三十分=柔道、弓道、なぎなた、銃剣道、初實剣理方一流甲冑抜刀術、荒木流。
午前十一時三十分〜午後零時三十分=剣道、相撲、合気道、少林寺拳法、琉球王家秘伝本部御殿手。午後零時三十分〜午後一時=空手。
演武会は午後二時から午後五時まで。一種目八分程度の演武が説明つきで行われる。演武の順序は次の通り。弓道、古武道三種目、銃剣道、合気道、なぎなた、剣道、柔道、少林寺拳法、空手道、相撲。
最後に実施されるワークショップは、午後五時〜午後六時までで、誰でも参加できる。
なお、七日の武道セミナー、九日の交流稽古、演武会、ワークショップは入場無料。
写真:初實剣理方一流甲冑抜刀術/少林寺拳法/相撲
2008年10月31日付け
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