第二次世界大戦の広島、長崎への原爆投下の惨劇は世界に衝撃を与え、終戦後の一九四六年の「世界連邦政府のための世界運動」がルクセンブルグで始まり、翌四七年、モントリオールで第一回大会が開かれ、全世界の国、民族を加盟させる、各国の軍備は全廢し、世界警察を設置するなど六項目の宣言を採択した。さらに一九四八年には、ロバート・ハッチンス・シカゴ大学総長ら法学、政治、歴史の学者たちにより、『世界憲法起草委員会』。世界平和連邦運動(WFM。本部アムステルダム)と発展して行った。
《1992年 ジャンジーラ市、第一号宣言 日系下議らも宣言への協力確約》
原爆被爆国の日本では、広島被爆三周年を期して『世界連邦建設同盟』が結成され、初代会長に尾崎行雄氏(副会長は賀川豊彦氏)が就任。国会に世界連邦促進決議案を提出するなど、活発な活動を開始した。
また、一九四九年には国会内にも超党派の世界連邦日本国会委員会(初代会長・松岡駒吉議員。現会長は村田敬次郎議員。会員・衆参両院議員百五十人余り)が結成された。
原爆の洗礼をうけて「ノーモア・ヒロシマ」を世界に叫ぶ、日本は世界連邦建設の最前線のリーダー国として、いまその実現に努力している。
一国でも多く、加入して平和の貴さを、知ってもらいたいと、役員たちは世界各国を訪れているが、ブラジルでも一九九二年、リオで行われた国連環境開発会議のあった年、出席した日本世界連邦運動協会の宇都宮憲爾理事長、桑原英昭副理事長らの力で、宗教法人大本本部のある、聖州ジャンジーラ市議会がブラジルで初めての『世界連邦建設』宣言を行い、これを足場に連邦でも建設宣言まで漕ぎ着けるようにと運動を、日伯議員連盟に要請して帰国した。
現在、アメリカ、英国、カナダなど二十か国、三十五団体で構成されている。WFM現会長はピーター・ユスチノフ氏(英、演出家)。
今年、移民百周年を機会に、ブラジル連邦政府に世界連邦を理解してもらい、宣言の促進により、仲間入りを果たしてもらうため、世界連邦運動協会の宇都宮憲爾筆頭副会長、今村義治副会長が来伯、二十八日、下院を訪問、外務国防委員会で宇都宮氏は『世界の潮流と世界連邦実現への道』、今村氏は『国際刑事裁判所ローマ規定の条文中に、核兵器の使用禁止条項を明記すべきことを提案する』のテーマで講演、平和の貴重さと、それを守るための世界連邦の確立、核兵器の廃棄の必要性を強調し、多くの議員たちの感銘と共鳴を得たという。
また、日系の飯星ワルテル、ウイリアム・ウー、高山秀和下議と懇談し、連邦政府への尽力を要望、快諾を得た。
二十九日、松藤良光人類愛善会ブラジル本部会長、藤本和治大本南米本部特派宣伝使の案内で来社した宇都宮筆頭副会長、今村副会長は「国連を改革、強化発展させ、恒久的な世界平和を構築することが、我々の目的とするところ。ジャンジーラ市が世界連邦の宣言をしてくれたが、こんどは連邦政府がしてくれることを期待する。次代を担う大国ブラジルが率先して、運動に加われば、世界平和の確立に一歩近づく。現在、ヨーロッパはEUがあるように、南米や米州機構と国と国を繋いだ地域の構築で政治や経済が動いている。これをさらに地球規模に拡大して、心を一つにすることが、平和への前進になる。日系議員も熱を持って協力を約束してもらい、大いに期待している。どうか、世界平和のために、皆さんも世界連邦運動を理解して欲しい」と語っていた。
なお、同運動については松藤ブラジル世界連邦推進会会長(電話11・4194・2129)へ。
写真:松藤、今村、宇都宮、藤本各氏(左から)
2008年10月30日付け
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