【浜松発】「ブラジルの中の日本、日本の中のブラジル〜写真で見る百年、過去から未来へ〜」をテーマにした写真展が、三日から十三日までの十日間にわたって静岡県浜松市にある静岡文化芸術大学(川勝平太学長)で開催されている。同展は、@日本移民A在伯日系人B在日ブラジル人の生き様、を三部構成で紹介。期間中は静岡県内に在住する日系ブラジル人子弟も訪れ、日本のメディアも取り上げるなど関心の高さを示した。
多文化共生のあり方について研究を行う静岡文化芸術大学は、今年度の学長特別研究の一環として、同写真展を企画。今年四月から約八十人の学生が中心となって実行委員会を立ち上げ、文化政策学部国際文化学科の池上重弘教授たちの指導のもとに実施。浜松市内の高等学校や小学校、ブラジル人学校と連携した「座談会」、「巨大絵」、「料理会」などの交流イベントも行いながら、写真展開催の準備を進めてきた。
初日の三日には一般入場者とともに、浜松市近隣の袋井市からブラジル人学校「ESCOLA CONHECER」の生徒たち五十七人も授業の一環として来場。引率教師の解説を聞いたり、友人たちと写真を指差しながら熱心に見入っていた。
翌四日には、浜松市内の日本の小学校生徒ら約四十人も来場し、ブラジルを知るクイズや外国人のイメージ体験を行うワークショップなどに積極的に参加する姿も見られた。
写真展示以外に、会場内入口部分には二十九インチTV十二台分を組み合わせた巨大テレビも設置。デザイン学部メディア造形学科の学生たちの作品として、初期移民の子ども、現在のブラジルの子どもや浜松の子どもたちの顔写真三千枚を時間差で写し出し、入場者の興味を引いていた。
同展実行委員長で国際文化学科四年生の鏡田彩乃さん(二二)は、「実行委員会八十人で一年かけて準備を進めてきたものを、多くの人に見ていただき本当に嬉しかったです。特にブラジル人学校の子どもたちが、熱心に写真やグッズを見ている姿が印象的でした。ブラジル人と日本人がお互いのことを知り、身近に感じるきっかけになってほしいと思います」と感激した様子。
幼少時に訪日し、同展ではコラボ(交流イベント企画運営)部門のリーダーを務めた国際文化学科三年生の林ケンジ・クラウジオさん(二一、三世)は「写真展は三つの章に分かれており、順に見ていくことによって百年という時代の流れを感じることが出来ます。昔も今も変わらないのは、日系人は常に現実と向き合い、努力し、夢を実現し続けているということです。この写真展がきっかけとなり、ブラジルと日本との関係がますます深まってくれれば幸いです」と、日伯両国の交流の絆となることを期待していた。
2008年10月10日付
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